PROGRAM

第3回HOTPOT 東アジア・ダンスプラットフォーム

東アジアにおいてダンスアーティストの育成と発信を目的に開催されている3つのダンスフェスティバル、City Contemporary Dance Festival(中国・香港)、SIDance(韓国・ソウル)、横浜ダンスコレクションが経験や専門性と国際ネットワークを共有して協働を行い「HOTPOT東アジア・ダンスプラットフォーム」を創設。2017年11月の第1回香港開催、2018年10月の第2回ソウル開催においての出会いと対話から、東アジアを拠点として活躍する数多くのダンスアーティストが、作品上演や共同製作等の機会を世界各地で広げています。
第3回横浜開催においても、国内外の100名を超えるダンスプレゼンター(劇場・フェスティバルのディレクターやプロデューサー等の専門家)が、作品上演だけでなく東アジアのダンスアーティストや制作者等との交流機会に参加します。

  • 2.11 [tue] – 16 [sun]
@横浜赤レンガ倉庫1 号館 3F ホール、象の鼻テラス
  • 主催:横浜ダンスコレクション、City Contemporary Dance Festival、SIDance
  • 共催:象の鼻テラス
  • 協賛:一般財団法人セガサミー文化芸術財団 、ホテルエディット横濱
  • 提携:国際舞台芸術ミーティング in 横浜2020実行委員会

HOTPOT [China]

2.11 [tue] 18:00
横浜赤レンガ倉庫1号館 3Fホール

Photo: Carrol Ho

『Vortex』
振付:イェンスン・パン

Photo: Erik Tam

『Virtual Lotus』
振付:エル・ガオ

Photo: GENG zibo

『00:01』
振付:ゲン・ズボ

Photo: Fan Cong

『I Didn’t Say Anything』
振付:レン・ゴードン、レイ・イエン

イェンスン・パン

香港を拠点とするコンテポラリーダンスアーティスト。代表作に『Behind 3.0』、『Untitled』、『Fleeing by Night』、『in,visible (cities) 』、『Vortex』などがある。東洋的な精神と西洋的手法を通して、様々な角度やレイヤーから身体の本質を読み解き、舞踊言語の考察を行うことで、あらゆる要素が共鳴しあう絶妙なハーモニーを織り成す作品を生み出してきた。自らの思想や作品を世界各地で発表。また様々なダンスフェスティバルで公演を行う。2016年には香港芸術発展賞(Hong Kong Arts Development Awards)のダンス部門で芸術新人賞を受賞。

エル・ガオ

ダンス、イメージ、インスタレーションなどの多様なメディアを扱い、ダンスシアター、ダンス映像、コミュニティーアート、ダンス教育など領域横断的な活動を展開する振付家。 〈Ergao Dance Group〉の芸術監督。身体を芸術的追求の場、表現手段として捉えて創作を行い、中国社会におけるアイデンティティーやジェンダーといった問題に様々な手法を通して向き合う。これまで『This is a Chicken Coop』、『Disco Teca』、『SuperTight』、『Everyday Dance Movement』、『Limb Clock:Dim Sum Hour』、『Kong Hei Fat Choy』などの作品を発表。

ゲン・ズボ

振付家・ダンサー。上海戯劇学院で振付を専攻し、修士号を取得。第15回Internationale Aids TanzGala(ドイツ、レーゲンスブルク)に招聘された振付家10人の一人として名を連ねるほか、第11回ソウル国際振付コンペティションで振付賞、第30回ハノーバー国際振付コンペティションで銅メダルを受賞するなど数々の受賞歴を誇る。またアメリカのダンスオーディション番組「So You Think You Can Dance」の中国版(浙江テレビ局)で10人のファイナリストの一人に選出された。これまで『Valley of the Wind』、『Wolf』、『Soul of the Mountain』、『Southern Red Beans』、『Couples River』、『Nine Colors Deer』、『Shambhala』のほかに、2017年Moving Images International Videodance Festival(キプロス)で上演された『The Kitchen』、2018年DesArts//DesCinés(フランス)でダンス映像部門の審査員賞を受賞した『Gatha』などのダンス映像作品のエグゼクティブ・コレオグラファーを務めた。

レン・ゴードン、レイ・イエン

レン・ゴードンは大学時代にダンス作品の創作を開始。2002年に首都師範大学文学部を卒業した後、<北京現代舞団>でプロのコンテポラリーダンサーとしての訓練を受ける。2004年に<金星舞踊団(Jin Xing Dance Theatre)>、2005年に<北京雷動天下現代舞団(Beijing Dance/LDTX)>に入団。2016年には<レイ・ドン・ワークステーション>を妻のレイ・イエンと設立し、自身の創作や一般向けワークショップを行う。2006年からインディペンデントの振付家、ダンサーとして創作を続けながら、<生活舞踏工作室(Living Dance Studio)>、<紙老虎演劇工作室(Paper Tiger Theater Studio)>やアーティストのワン・ジャンウェイなど、演劇や視覚芸術の分野とのコラボレーションを行う。2010年に<エミオ・グレコ/PC>によるダンスプロジェクト「Beyond China」(アムステルダム)に参加。これまで北京、広州、上海、昆明、香港などの数々のフェスティバルから招聘を受け作品を上演。
レイ・イエンは北京舞踊学院を卒業。2008年からフリーの振付家・ダンサーとして活動を開始し、作品創作に携わる。<北京現代舞団>(2009〜2011年)<陶身体劇場(TAO Dance Theatre)>(2011〜2014年)のメンバーとして活動。2009年には自身の振付作品『Dreams May not Come』が草場地ワークステーションによる若手演出プロジェクトに選出され、交叉芸術祭(北京)、上海フリンジフェスティバル、広東現代舞踊フェスティバルで上演された。2011年、i-Danceフェスティバル(香港)で上演された<紙老虎演劇工作室(Paper Tiger Theater Studio)>による『Fei Fei Fei Fei』に出演し、卓越したパフォーマンスが認められ、翌年アーティスト・イン・レジデンスの招聘を受ける。

HOTPOT [Korea]

2.13 [thu] 19:00
横浜赤レンガ倉庫1号館 3Fホール

Photo: Sanghoon Ok

『TWO』
振付:イ・ギョンウン [LEE K. DANCE]

Photo: Sangyun Park

『BOTTARI : The paradise flower garden in this world』
振付:キム・ソンヨン [DANDANs Artgroup]

Photo: aiden hwang

『WHILE』
振付:クォン・ヒョク [Company SIGA]

Photo: Creamart

『BODA』
振付:ユン・プルム [Younpuluem project group]

Photo: Jongduk Woo

『The first abundance society』
振付:キム・ホヨン、イム・ジョンハ [Dab Dance Project]

イ・ギョンウン

1996年の初振付作品『Wavering Heart』以来、中性的で力強い動きを特徴とした作品を発表し続け、その優れた芸術性、幅広い客層を惹きつける作品づくりで評価を確立。2002年に<LEE K. DANCE>を旗揚げし、芸術監督として「真の踊りを通して人々に発信する」という哲学を打ち出す。幾何学的な動きと爆発的なエネルギーによる独自のスタイルを用いて、個人の体験を社会的文脈の中に持ち込む作品づくりで評価を得てきた。長年に渡り国内外で公演を行い、2016年にはフランスのRencontres chorégraphiques internationales de Seine-Saint-Denisから招聘を受けた。また2017年にはエジンバラ・フェスティバル・フリンジから招聘され、Dance Baseで公演を行った『Mind-Goblin』が高評を得た。

キム・ソンヨン

<DANDANs Artgroup>主宰。韓国芸術総合学校で修士号を取得。韓国の伝統舞踊を習い、現在は伝統舞踊の要素や情緒をベースにしたコンテポラリーダンス作品を創作。伝統を通して現在から過去を振り返り、そこから見出した韓国独自の美を現代の文脈で新たに表現することを追求。『BOTTARI: The paradise flower garden in this world』は韓国独特の情緒を表現することを目指したシリーズの中の一作。

クォン・ヒョク

<Company SIGA>の振付家、共同演出家。デジタル世代のアーティストとは一線を画す創作を行う<Company SIGA>は、東洋の美的概念である「空」を感じさせるアナログ的な作品を生み出してきた。2014年のカンパニー設立早々から国内外において数々の公演やフェスティバルで作品を発表。彼らの作品は「何かを明らかにすることよりも、自らの限界を認識することに目を向ける」、「簡素でありながら観客の心を動かす」と評されている。2014年東亜舞踊コンクールで最優秀振付家賞を受賞。振付家の視点から「自己」について考察し、自らの思索の対象やそのプロセスを明らかにしていくような作品づくりを目指す。

ユン・プルム

<Younpuluem project group>の芸術監督。2011年ソウル国際振付フェスティバル(SCF)でグランプリ、2012年ダンス・ビジョンで最優秀パフォーマンス賞を受賞。有機的な動き、息づかいによって織りなされるユンの振付は、韓国の伝統舞踊とコンテポラリーダンスを同時に感じさせる。近年ではニューヨークの92Yが主催する「Dig Danceシリーズ」など韓国、ロシア、中国、アメリカの国際フェスティバルや劇場に招聘され、高い評価を得ている。

キム・ホヨン、イム・ジョンハ

2016年に<Dab Dance Project>を旗揚げ。ありふれた事象に問いを投げかけるような動きのイメージを創出し、自らの作品の中に新たな可能性や価値を発見していくことに関心を寄せる。ダンスそして自らの好奇心を作品のデザイン要素に落とし込んでいくアプローチによって生み出される世界は、それを裏付けるコンセプトや議論の追求のみに終始するのではなく、その中で繰り広げられる身体表現によって観客を魅きつける。<Dab Dance Project>は数々の受賞歴を誇り、国内外の様々なフェスティバルに招聘されてきた。キム・ホヨン、イム・ジョンハ、チョン・コヌの共同演出を中心に、異なる分野のアーティストとのコラボレーションを行う。『First Abundance Society』は2017年ソウルダンスコレクションで振付賞、ニューダンス・フォー・アジアーNDA国際フェスティバルで審査員賞を受賞。

HOTPOT [Japan.1]

2.14 [fri] 20:00
象の鼻テラス
ダンスとラップ

Photo: Hatori Naoshi

島地保武×環 ROY 『ありか』

島地保武

島地保武

2006~2015年<ザ・フォーサイス・カンパニー>に所属。2013年、,酒井はなとのユニット<Altneu>を結成。資生堂第七次椿会メンバーに選ばれ、パフォーマンスに加えインスタレーション作品を展示。近年は、フランス国立シャイヨー劇場のレジデンスプログラム(ファブリック・シャイヨー)に日本人で初めて選ばれ滞在制作し『Oto no e』を創作。

環ROY

環ROY

1981年、宮城県生まれ。東京在住。これまでに『なぎ』を含む5枚のCDアルバムを発表し、国内外の様々な音楽祭に出演。その他、パフォーマンス、インスタレーション、映画音楽、広告音楽、絵本などの制作を行う。ミュージックビデオ『ことの次第』が第21回文化庁メディア芸術祭にて審査委員会推薦作品へ入選。

HOTPOT [Japan.2]

2.15 [sat] 18:00
横浜赤レンガ倉庫1号館 3Fホール

Photo: Hatori Naoshi

『ミモザ -short version-』
振付・出演:小暮香帆

Photo: Maetani Kai

『家族写真』
振付:倉田翠 [akakilike]
出演:倉田翠、迫沼莉子、竹内英明、筒井潤、
寺田みさこ、前谷開、佐藤健大郎

小暮香帆 Photo: Kaneko Manaho

小暮香帆

1989年生まれ。ダンサー、振付家。これまで笠井叡をはじめ多数作品に出演しながら、2012年よりソロ活動を開始。国内外合わせて7カ国21都市で踊る。また様々なミュージシャン、アーティストとのセッション、映画、CM、MVに出演など活動は多岐に渡る。めぐりめぐるものを大切にして踊っている。横浜ダンスコレクションEX2015 コンペティションⅠ奨励賞受賞。

倉田翠< Photo: Maetani Kai

倉田翠

演出家・振付家・ダンサー。<akakilike>主宰。作品ごとに自身や他者と向かい合い、そこに生じる事象を舞台構造を使ってフィクションとして立ち上がらせることで「ダンス」の可能性を探求している。2019年ロームシアター京都×京都芸術センターU35創造支援プログラム「KIPPU」選出。2019年度からセゾン文化財団ジュニア・フェロー。

HOTPOT [Japan.3]

2.16 [sun] 18:00
横浜赤レンガ倉庫1号館 3Fホール

Photo: bozzo

『地面のうた』
振付:白神ももこ
出演:白神ももこ、西井夕紀子、長峰麻貴

『a body is a not body』
振付・出演:笠井瑞丈×鈴木ユキオ

白神ももこ Photo: Kitagawa Sister

白神ももこ

振付家、演出家、ダンサー、ダンス・パフォーマンス的グループ<モモンガ・コンプレックス>主宰。シンプルで小さなできごとに物事の本質を見出し、馬鹿正直かつパンクに取り組む。2017年、西井夕紀子(音楽)と長峰麻貴(舞台美術)とで民謡の起こりを参考に創造するユニット「かんきつトリオ」を組む。2017~2018年度セゾン文化財団ジュニアフェロー。2019年度より埼玉県の富士見市民文化会館キラリふじみの共同芸術監督に就任。

笠井瑞丈 Photo: Daido Hiroyasu

笠井瑞丈

笠井叡に舞踏を、山崎広太にダンスを師事。1998年より自作のソロダンスを開始。様々なスタイルのダンスのエッセンスを取り入れながら独自の世界観を持つ作品を発表している。近年はソロだけでなく作品振付や客演でも注目を集めている。2008年度文化庁新進芸術家海外留学研修員としてニューヨークで1年間研修。2010年横浜ダンスコレクションR ソロ×デュオ・コンペティション・プラス審査員特別賞受賞。2016年 <テロ・サーリネンカンパニー>の作品にゲスト出演。2017年5月笠井叡振付『花粉革命』を踊る。第12回日本ダンスフォーラム賞受賞。

鈴木ユキオ Photo:bozzo

鈴木ユキオ

世界40都市を超える地域で活動を展開し、しなやかで繊細に、空間からはみだす強靭な身体・ダンスは、多くの観客を魅了している。モデル、音楽家との共同制作、子どもや障害のある方へのワークショップなど、活動は多岐に渡る。2008年トヨタコレオグラフィーアワード 次代を担う振付家賞等受賞多数。<鈴木ユキオプロジェクト>主宰。2009年横浜ダンスコレクションR ソロ×デュオ・コンペティション・プラス、ファイナリスト

レクチャー“An Overview of Contemporary Dance in Japan”

スピーカー:石井達朗(舞踊評論家、慶應義塾大学名誉教授)
2.12 Wed 15:00~16:40 (関係者のみ)
横浜赤レンガ倉庫1号館2FスペースC

トークイベント“HOTPOT Artists in East Asia”

2.15 Sat 14:30~17:00 (関係者のみ)
横浜赤レンガ倉庫1号館2FスペースC