現在、国内外の多くの芸術家が日本の前衛芸術である舞踏に多大な関心を向け、その結果、舞踏にインスピレーションを受けた数々のダンス作品が国内外で生み出されています。舞踏の創始者である土方巽や大野一雄の振付のコピー、「衰弱体」や「死体」という土方巽の独自の思想の解釈、舞踏の後継者へのインタビューを通したレクチャー・パフォーマンスなどアプローチは様々です。本展覧会では、このようなアプローチを通して生まれた現代の多様な作品の映像と、今なお人を惹きつける土方巽や大野一雄の舞踏の映像を並置し、舞踏の現代的な意義について思考することを試みます。過去の歴史的公演と現代の再解釈を比較することで、私たちはすでに歴史的資源となりつつある舞踏の記憶への接続と切断の様々な試みを見ることになるでしょう。不安と恍惚を呼びさます舞踏の危機的イメージが、再び私たちの眼前に現れていることは何を意味するのでしょうか。またなぜ舞踏は国境を越えて世界的に衝撃を与え続けているのでしょうか。舞踏に触発された現代の作品群を通して、舞踏について再考する機会となれば幸いです。
PROGRAM
舞踏再考―記憶の接続と切断
展覧会
- 2.2 [fri] – 2.18 [sun] 13:00-19:30
@横浜赤レンガ倉庫1号館 2Fスペース A
入場無料
マルセロ・エヴェリン『病める舞』
©José Caldeira
©Mauricio Pokemon
©Mauricio Pokemon