PROGRAM

Dance Lab #2

デモンストレーション+トーク

Photo:Hatori Naoshi

「ダンスと映像の新たな地平~見ること、見られること」
~国際共同製作プロジェクト『ON VIEW』を参考事例として~
ダンス界における多様なテーマを取り上げ、日本のダンス環境の向上をめざす「Dance Lab」。第2回目を迎える今回は、国際共同製作ダンス・プロジェクト「ON VIEW」を題材に、ダンスと映像の新たな関係性にフォーカスします。このプロジェクトの参加アーティストによるトークとともに、ダンスと映像の間に存在する「見ること、見られること」の本質的な関係について考える機会とします。

  • 2.16 [sat] 11:00~14:00

事前申込制 http://taci.dance/dance-lab2/
(定員80名に達し次第締め切らせていただきます)

@横浜赤レンガ倉庫1号館2FスペースC料金¥1,000

[デモンストレーション Demonstration]

実際にライブでダンス(身体)を観ることと、ダンス映像を観ることの差異を体感するデモンストレーション。「ON VIEW :Japan」で多様な映像撮影に参加したダンサーが、リアルタイムで踊る姿を、映像作家の伏木啓が記録・再構成し、実在する身体と映像の差異や関係性を探求する。

  • 企画構成・ファシリテーター:伏木啓(映像作家・演出家)
  • 企画協力・出演:小㞍健太(「ON VIEW : Japan」映像出演ダンサー)
  • 出演:湯浅永麻(「ON VIEW : Japan」映像出演ダンサー)

[トーク Talk]

「ON VIEW:Japan」に参加したアーティストが、映像作家、ダンサーとしてのそれぞれの経験を元に、ダンスと映像の間に存在する「見ること、見られること」の本質的な関係について観客と共に考える。

  • トーク出演:スー・ヒーリー(振付家・映像作家)、伏木啓(映像作家・演出家)、白河直子、浅井信好、ハラサオリ(「ON VIEW : Japan」映像出演ダンサー)
  • ファシリテーター:唐津絵理(「ON VIEW: Japan」プロデューサー/愛知県芸術劇場シニアプロデューサー)
  • 主催:Dance Lab実行委員会
  • 共催:愛知県芸術劇場、象の鼻テラス、横浜赤レンガ倉庫1号館(公益財団法人横浜市芸術文化振興財団)
  • 企画協力:愛知県芸術劇場
  • 協力:名古屋学芸大学映像メディア学科
伏木啓

伏木啓

映像作家、演出家。
2001年、武蔵野美術大学大学院造形研究科修士課程修了。2006年〜08年まで、DAAD (ドイツ学術交流会) 奨学金を受賞しドイツに滞在、Bauhaus University Weimar(バウハウス大学ワイマール)MFA課程を修了する。映像表現を軸に、時間意識における線形性と非線形性の重なりを主題として、特定の場所の歴史的、空間的特徴にアプローチした映像インスタレーションや、様々なメディアを扱ったパフォーマンス作品を制作している。近年は、運河の水上に複数のスクリーンを浮かべた映像インスタレーション “waltz”(名古屋市, 中川運河 / 2013, 14, 15, 18)を発表している。現在、名古屋学芸大学メディア造形学部 映像メディア学科 准教授。

唐津絵理

唐津絵理

愛知県芸術劇場シニアプロデューサー。お茶の水女子大学文教育学部舞踊教育学科卒業、同大学院人文科学研究科修了。舞台活動を経て、日本初の舞踊学芸員として愛知芸術文化センターに勤務。2014年より現職。愛知県文化情報センターでは「第1回アサヒ芸術賞」受賞。大規模で複合的なダンス&バレエ公演から、小規模の実験的なコンテンポラリー作品、屋外でのスペクタクルや教育普及事業等、これまで企画したプロジェクトは100を超える。2010年~16年あいちトリエンナーレのパフォーミングアーツ部門キュレーター。文化庁文化審議会文化政策部会委員、第65回舞踊学会大会実行委員長、アサヒグループ芸術文化財団選考委員、全国舞踊コンクール等の審査委員、大学の非常勤講師(文化政策、アートマネジメント、舞踊論)等、日本の舞台芸術や劇場の環境整備のための多様な活動を行う。著書に『身体の知性』等。

白河直子

白河直子

舞踊家。幼少よりクラシックバレエ、コンテンポラリーダンスを 習得。H・アール・カオスを主宰する演出・振付家の大島早紀子の全ての公演に主演。97年パリのクレテイユ大劇場でのソロ公演『ロミオとジュリエット』以降、2000年NYタイムスのダンスオブイヤーに選出された『秘密クラブ…浮遊する天使達』や代表作『春の祭典』等、世界各地全ての公演を牽引してきた。北南米・欧州・アジア、ロシア等で実施してきた公演では、行く先々のマスコミで、舞踊の持つ魅力と興奮を実証する突出したダンサーと評されてきた希有なアーティストである。2004年文化庁芸術文化選奨受賞。大島演出振付のSingaporeDance Theatreでの『Feast of Immortality』に主役として客演、愛知県芸術劇場大ホールではダンスオペラ・シリーズ『青ひげ城の扉』ユディット役、『神曲』、ファルフ・ルジマトフと共演した『UZME』等に主演。他に音楽座ミュージカル「星の王子様」の蛇役で出演。2016年大島早紀子演出 振付 ソロ公演『エタニティ』(愛知県芸術劇場企画・製作)で大好評を得る。

小㞍健太

小㞍健太

1999年ローザンヌ国際バレエコンクールにてプロ・スカラーシップ賞受賞後、渡欧。イリ・キリアン率いるネザーランド・ダンス・シアター1に初の日本人男性として入団。退団後も、シルヴィ・ギエム「6000 Miles Away」、Noism1、スウェーデン王立バレエ団等に客演。『Study for Self/portrait』、『光のヴァイブレーション』等の創作活動をはじめ、他ジャンルのアーティストとの共演、オペラやミュージカル、フィギュアスケートの振付・指導、新国立劇場バレエ研修所講師など国内外で多岐にわたって活躍。近年は、渡辺レイらとのOpto(オプト)を主宰するほか、東京大学を拠点とした社会を指向する芸術のためのアートマネジメント育成事業「AMSEA」第2期生として受講するなどダンサーの在り方を考える活動をめざ す。

湯浅永麻

湯浅永麻

ダンサー・振ダンス・シアターに11年間所属し、数々の有名振付家の作品に世界各国で出演。その後フリーとなり、マッツ・エック版『Juliet&Romeo』ジュリエット役、サシャ・ヴァルツ版『Körper』等にゲスト出演。弦楽四重奏団Kronos Quartet、現代美術家/ピアニストの向井山朋子や、能楽師の安田登など多様なアーティストとコラボする傍ら、渡辺レイ・小㞍健太と共同でOptoとしても活動、シディ・ラルビ・シェルカウイ率いるEASTMANにも所属。2018年は、建築家田根剛×ファッションデザイナー廣川玉枝との『enchaîne』、廣川玉枝×脇田玲との『XHIASMA』など立て続けにコラボ作品を発表。向井山朋子の新作『雅歌(GAKA)』に出演(オランダ、高知、東京・神津島)

浅井信好

浅井信好

ストリートダンサーとして、WORLD HIP-HOP CAMPIONSHIP など国内外のコンテストで優勝。ファーギー、SMAP、浜崎あゆみ等のバックダンサーや振付を担当。その後、2005年〜2011年まで山海塾に所属。2010年にポーラ美術振興財団在外研修員としてベルリンへ派遣。2011年に文化庁新進芸術家研修員としてバットシェバ舞踊団に派遣。2012年〜2016年までパリを拠点にPIERRE MIROIRの芸術監督を担当。2016年に帰国後、月灯りの移動劇場を主宰。2018年よりダンスハウス黄金4422を設立。ARTE LAGUNA ART AWARD、グッドデザイン賞、愛知県芸術文化選奨新人賞などを受賞。近年では東信、山本基、ジェレミー・ベランガール、渋谷慶一郎などとのコラボレーションやダミアン・ジャレ&名和晃平「VESSEL」、ダレン・ジョンストン「Zero Point」、ナセラ・ベラザ「La Travers」の世界ツアーにダンサーとして参加。これまでに35カ国150都市以上で公演を行っている。

ハラサオリ

ハラサオリ

ダンサー/美術家。2012年よりベルリンを拠点として作家活動を開始。自身の身体を用いたパフォーマンス作品を軸として、サイトスペシフィックな空間/時間における即物的身体の在り方を探求している。それに伴いテキストやドローイングなども制作する。近年ではダンサーであった実父との生別/死別を扱ったセルフドキュメンタリー作品「Da Dad Dada(ダダッドダダ)」を日本とドイツの二カ国で発表。また、その静物的佇まいと動物的躍動感を兼ね備えた身体を活かし、ライブ、MV、TV番組などへも多数出演しながら活動の幅を広げている。東京芸術大学デザイン科修士、ベルリン芸術大学舞踊科ソロパフォーマンス専攻修了。2015年度吉野石膏美術振興財団在外研修員、2017年度ポーラ美術振興財団派遣海外研修員。