2024年4月に横浜赤レンガ倉庫1号館振付家に就任した小㞍健太が、2022年からリサーチを続けている日本建築の「緑側」をテーマに、ミュンヘン拠点の建築家・アーティストのハネス・マイヤーとメンターシップを組み、2年間にわたり探究する新作シリーズのダンス作品。2024年より横浜を中心にフィールド・リサーチ/レコーディングなど、建築家、音楽家、ダンサーと協働クリエーションを実施。過去に小㞍は美術館やオープンスペースなど、サイト・スペシフィック・パフォーマンスとしてソロ作品を発表してきたが、自身の表現を探求するなかで、建物の内部であると同時に外界に開かれた「緑側」の感覚的なイメージに親近感を抱いたという。今年は、クリスタル・パイト率いる「Kidd Pivot」に在籍する鳴海令那と、ネザーランド・ダンス・シアター1に在籍する髙浦幸乃を迎え、人間と環境が相互に影響を与え合い、自と他、ヒトと自然の境界があいまいになるダンスの境地を探る。
作品冒頭はダンサー1名によるインスタレーションを予定しています。
12月6日(金)13:30(鳴海)、17:30(髙浦)
12月7日(土)15:30(小㞍)、19:00(鳴海)
12月8日(日)13:30(髙浦)、17:00(小㞍)
※演出の都合上キャストが変更となる場合がございます。予めご了承ください。
小㞍健太<SandD>『Engawa, Imaginary Landscapes』
- 12.06 [Fri] 13:30
- 12.06 [Fri] 17:30
- 12.07 [Sat] 15:30
- 12.07 [Sat] 19:00
- 12.08 [Sun] 13:30
- 12.08 [Sun] 17:00
小㞍健太<SandD>Kojiri Kenta<SandD>
『Engawa, Imaginary Landscapes』
- 振付・構成・出演: 小㞍健太
- 協働アーティスト・舞台美術: ハネス・マイヤー
- 音楽・演奏: タツキアマノ
- 出演・振付協力: 鳴海令那、髙浦幸乃
- 協力: 吉本有輝子(照明)、山口真有美 <FUKUBI>(衣装)、急な坂スタジオ、スタジオアーキタンツ、黄金町アーティスト・イン・レジデンスプログラム
小㞍健太
幼少からバレエを学び、1999年ローザンヌ国際バレエコンクールで受賞しスカラシップを得て渡欧。モンテカルロバレエ団、その後にネザーランド・ダンス・シアターに入団し、イリ・キリアンはじめマッツ・エック、ウィリアム・フォーサイス、オハッド・ナハリン、ウェイン・マクレガー、クリスタル・パイトらの作品を踊る。2010 年にキリアンの退団を機にフリーランスとなり、国内外でダンサー、振付家として活動。2017 年にプロジェクト「SandD」を立ち上げ、音響、照明、能楽、プログラマー等ジャンルや世代を横断して舞台芸術におけるダンサーの身体の探求を行う。2024 年4 月に横浜赤レンガ倉庫 1 号館振付家に就任した。
ハネス・マイヤー
建築におけるデジタルテクノロジーとエコロジカル・トランスフォーメーション (環境変革)に焦点を当てた活動をドイツを拠点に展開。ウィーン美術アカデミーの建築デザインと研究の教授、スイスの建築批評誌「archithese」の編集長を務めたほか、建築におけるロボット工学の世界的研究機関であるチューリッヒ工科大学のGramazio Kohler Researchを主導し、パリのポンピドゥー・センター、国際芸術祭「あいち2022」などで大規模なインスタレーションを発表。ヨーロッパ、アメリカ、日本の多くの教育・研究機関で建築の指導にあたる。キュレーターとして、ヴェネチア・アーキテクチュア・ビエンナーレなどで建築の未来に関する展覧会に携わる。2016年、ゲーテ・インスティトゥート・ヴィラ鴨川京都でアーティスト・イン・レジデンス、2023年、パリのシテ・アンテルナショナル・デザールでドイツ政府からフェローシップを授与され、レジデンス・アーティストとして活動。2024年、KAMCアーティスト・イン・レジデンスに選出され、小㞍健太とメンターシップを組み、2年間のリサーチ・クリエーションを通して、2025年に新作を発表予定。