日本でダンスを学んだ後に渡仏し、現在はパリを拠点に活動する竹内梓が、2019年にフランスで初演したソロ。「から(空、殻)」「からだ(体、身体)」「だから」等、意味の限定を拒むタイトルは、二つの文化に身を置いて暮らすなかで「カラダの存在の面白さを探した」という作品のコンセプトを反映している。ひとつとして同じもののない身体、ひとつの人生でも変わり続ける身体、ひとつの身体を構成する肉体と精神。身体の二元論に思いを馳せつつ、「カラダ」とは何かを振付家はダンスによって丁寧に検分していく。美しい照明と響き合い、肉体という儚い器に訪れては過ぎ去る記憶、感情、思考そして生命をめぐる、親密な物語。
PROGRAM
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HOTPOT. Yokohama
竹内 梓『kara-da-kara』
第6回 HOTPOT 東アジア・ダンスプラットフォーム
- 12.11 [Wed] 17:30
- 12.12 [Thu] 17:30
@横浜赤レンガ倉庫1号館 3Fホール
竹内 梓Takeuchi Azusa
© Pierre Grosbois
『kara-da-kara』
- コンセプト・振付・ダンス: 竹内 梓
- 照明デザイン・プログラミング: Clément Bossut, Jaime Chao
- 音楽デザイン: 山口 晋似郎
- テクニック: Pierre-Olivier Boulant
- アドバイザー: Mladen Materic
- 照明装置コンセプト: Nicolas Villenave
- 衣装: 呉 まゆみ
© Rio Saito
竹内 梓
パリを拠点とするダンサー、振付家。2008年日本大学芸術学部演劇学科洋舞コースを卒業後、文化庁新進芸術家海外留学制度により渡仏。トゥールーズ振付発展センター(現 CDCN Toulouse)での研修プログラム修了後、ダンサーとしてミリアム・グーフィンク、フランク・ヴィグルー、ピーピング・トム等の振付家の作品に参加する。2010年から自身の振付の創作を始め、横浜ダンスコレクションEX2011でMasdanza 賞を受賞、2012年トヨタ・コレオグラフィー・アワードファイナリストに選出される。2019年ソロ『kara-da-kara』をトゥールーズで初演、パリ、シャルルロワ(ベルギー)でも上演する。時間をかけた身体の真摯な探求が確かなテクニックと融け合い、独特の強度を秘めた世界を創造する。
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第6回 HOTPOT 東アジア・ダンスプラットフォーム
ダンスのつくり手をサポートする東アジアの3つのフェスティバル、City Contemporary Dance Festival(香港)、SIDance(ソウル)、ヨコハマダンスコレクションが協働して2017年から展開する「HOTPOT」の6回目の開催。東アジアを拠点に活躍する11組の振付家が作品上演やプレゼンテーションを行い、国内外のプログラマーとの対話・交流プログラムに参加します。
主催:ヨコハマダンスコレクション、City Contemporary Dance Festival、SIDance
共催:YPAM(横浜国際舞台芸術ミーティング実行委員会)