2022年初演の『幽憬』は、都会性と土俗的な感性の混合が魅力的な横山彰乃の振付と、クリエーションに伴い全曲を書き下ろしたロックバンド SuiseiNoboAz との協働が生んだ、稀有なエネルギーを放つダンスだ。横山は死者供養や豊作祈願を行う日本の風習や民俗芸能の心性と身体感覚の再検討を行い、ストリートダンスやモダンダンスなど現代のダンステクニックをベースに、伝統的な日本の身体性を融合。心を揺さぶる SuiseiNoboAz のライブ演奏で上演することで、目に見えないものと共存し、願いを込めて歌い踊った古代からの素朴な芸能の実践と劇場を接続する。舞踊と音楽という行為の根源を、連綿と受け継がれた人々の魂を共有するとき、ダンスはノスタルジックな未来の景色を立ち上げる。
PROGRAM
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HOTPOT. Yokohama
横山彰乃<lal banshees>『幽憬』
第6回 HOTPOT 東アジア・ダンスプラットフォーム
- 12.14 [Sat] 20:00
- 12.15 [Sun] 15:00
@横浜赤レンガ倉庫1号館 3Fホール
横山彰乃Yokoyama Ayano
© Hiroyasu Daido
『幽憬』
- 振付・演出・出演: 横山彰乃
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音楽・出演:
SuiseiNoboAz
Guest act.村上大輔(Sax.) - 出演: 青柳 潤、小宮海里、鈴木春香
- 照明: 高田政義(RYU)
- 音響: 池田野歩
- 舞台監督: 河内 崇
- 衣装: 畦上万知
- 制作: 瀧本麻璃英
- 作品制作協力: 世田谷パブリックシアター
- 初演: シアタートラム(2022年)
横山彰乃<lal banshees>
ダンサー、振付家。幼少期よりモダンダンス、日本女子体育大学舞踊学専攻で舞踊学理論を学び、2009年から東京 ELECTROCK STAIRS でダンサーとして活動する。2016年に主宰カンパニー・lal banshees(ラバンシーズ)を立ち上げ、ダンスプロジェクトを始動。2020年にソロトリオ二部作ソロパート『水溶媒音』で YDCコンペティション I の審査員賞とポロサス寄付基金賞をW受賞、翌年に Aerowaves 招聘はじめ国内外で上演を行う。KYOTO CHOREOGRAPHY AWARD 奨励賞受賞の『海底に雪』(2019)、『幽憬』(2022)はじめ、協働するダンサー個々の感覚に着目した独自のムーヴメントを探求し、洗練された都会的感覚と自然の根源的な身体性、豊かな音楽性を持ち、音楽と身体が共鳴する振付が独特のグルーヴ感を生む。インスタレーション回遊型パフォーマンス『STRANGER THAN PHENOMENON』(2022)等、出身地の長野でも活動を展開している。
www.yokoyamanaa.com
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第6回 HOTPOT 東アジア・ダンスプラットフォーム
ダンスのつくり手をサポートする東アジアの3つのフェスティバル、City Contemporary Dance Festival(香港)、SIDance(ソウル)、ヨコハマダンスコレクションが協働して2017年から展開する「HOTPOT」の6回目の開催。東アジアを拠点に活躍する11組の振付家が作品上演やプレゼンテーションを行い、国内外のプログラマーとの対話・交流プログラムに参加します。
主催:ヨコハマダンスコレクション、City Contemporary Dance Festival、SIDance
共催:YPAM(横浜国際舞台芸術ミーティング実行委員会)