PROGRAM
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伊藤郁女(Compagnie Himé)『あなたへ』

Photo:Anaïs_Baseilhac

欧州を拠点に世界的に活躍する伊藤郁女による日本初演作『あなたへ』は、ダンサーたちがそれぞれ亡くなってしまった大切な人たちへ書いた手紙から創作された作品。個性的なダンサーたちが、「消えていってしまうもの」を捕まえようするかのように、精霊のように飛び回る。故人と語らい、別れを告げ、生者を赦すためのダンス。見えないものをいかに見えるものにしていくのか。パワフルな踊りにより、彼らの手紙は、一通の手紙となり、ひとつの声となり、見えないものについて語る人間となる。踊るという手段で「失う」悲しさを乗り越える、生きている証拠を力強く表現する。

  • 12.3 [Fri] 19:00
  • 12.4 [Sat] 18:00
  • 12.5 [Sun] 18:00
@横浜赤レンガ倉庫1号館 3Fホール
  • アートディレクター/振付:伊藤郁女
  • テキスト:伊藤郁女、Delphine Lanson、出演者
  • 創作協力:Gabriel Wong
  • 出演:Marvin Clech, 伊藤郁女(Jon Debande代役), Nicolas Garsault, Louis Gillard, Delphine Lanson, Leonore Zurfluh
  • 作曲:François Caffenne
  • 戯曲協力:Taïcyr Fadel
  • 舞台監督:Thomas Dupeyron
  • 照明:François Dareys、Thomas Dupeyron (交互に参加)
  • 音響:Coline Honnons、Adrien Maury (交互に参加)
  • 制作:Améla Alihodzic, Coralie Guibert, Laura Terrieux, Lucila Piffer and Anne Vion.
  • スペシャルサンクス:Carlo Bourguignon, Arno Veyrat, Lazslo Gabuka-Lanson, Stéphane Batut, Céline Dartanian, Altan Zul, Benjamin Minimum, Noemie Ettlin, Yoshi Oïda, 手紙を託してくれたLa Parole nochèreプロジェクトの参加者、Wajdi Mouawad、Théâtre de la Colline team for their complicity.
  • 制作:Compagnie Himé
  • 共同制作:KLAP – Maison pour la Danse MARSEILLE, Mac CRETEIL, CentQuatre PARIS, Halles de Schaerbeek BRUSSELS BELGIUM, Théâtre du Fil de l’eau PANTIN Agora PNC BOULAZAC Aquitaine, Théâtre de SAINT-QUENTIN-EN-YVELINES, scène nationale, MA scène nationale – PAYS DE MONTBÉLIARD, PLAT TOYOHASHI JAPON, Château of Monthelon – MONTREAL.
  • ※この作品はフランス預金供託公庫のメセナ支援を受けています。

横浜赤レンガ倉庫1号館での『あなたへ』の上演は、アンスティチュ・フランセの助成により実現。

Compagnie Himéは、BNP Paribas Foundationより、全プロジェクトに対し助成を受けている。
Compagnie Himé は、French Culture Ministry – DRAC Ile de France、Île-de-France Region 、Val-de-Marne Departmentよりサポートを受けている。
伊藤郁女は、MAC Créteil、CENTQUATRE-パリの客員アーティストであり、KLAP Maison pour la Danseと芸術的な提携及びFontenay en scèneと Théâtre du Fil de l’eau in Pantin で滞在制作を行なっている。

伊藤郁女 Photo:Anaïs_Baseilhac

伊藤郁女

東京生まれ。5歳よりクラシック・バレエを始める。NYのアルビン・エイリー・ダンスシアターにて研修を積む。フィリップ・ドゥクフレ、アンジュラン・プレルジョカージュ、アラン・プラテル、シディ・ラルビ・シェルカウイ、ジェームス・ティエレの作品にダンサーとして参加した後、自分のカンパニーHIMEを立ち上げ自作を振付し、またオレリアン・ボリーやオリビエ・マルタン=サルヴァンらとのコラボレーションに取り組んでいる。また、映像作品や絵画も手がける一方で、劇場でエドゥアール・ベールやドニ・ポダリデスと定期的に共演もしている。2002年、横浜ダンスコレクションで「財団法人横浜市文化振興財団賞」を、2004年には「ナショナル協議員賞」を受賞、2015年には、SACDより新人優秀振付賞を、フランス政府より芸術文化勲章「シュヴァリエ」を受賞した。

Compagnie Himé

伊藤郁女が2014年にフランス、スイスを拠点に立ち上げたカンパニー。同年から、パリ銀行BNP Paribasのメセナ援助を受けている。2015年父親・伊藤博史との作品『私は言葉を信じないので踊る』、2017年テオ・トゥーべとの作品『私を燃やして』、2018年ソロ『ロボット、私の永遠の愛』、森山未來との作品『Is it worth to save us?』、2020年『あなたへ』、2021年には子ども向け作品『反対の世界』を発表。現在Mac de Créteil、104、Théâtre du Fil de l’eau、Fontenay en Scene、KLAP(La Maison de la danse) a Marseilleの5つの劇場の客員アーティスト(Artist associé)として活動。カンパニーは現在、文化庁、パリ近郊文化財団、バルドマルヌ地方文化財団などから助成を受けており、これまでにフランス、世界中で175回公演を行う。