「青空ダンス」は「ヨコハマダンスコレクション」恒例のプログラムとして、多くの来街者で賑わう神奈川・横浜を代表する観光スポット 横浜赤レンガ倉庫の屋外広場を舞台に多彩なダンスパフォーマンスを繰り広げてきました。
今回の「青空ダンス」では国内外各地に活動拠点を置く、ダンスアーティスト5組がオンライン上でダンスパフォーマンスを展開します。これまでの「青空ダンス」で、数多くの多彩なパフォーマンスでフェスティバルを盛り上げている、宮崎を拠点に活躍するダンスカンパニー「んまつーポス」がプログラム・コーディネーターとなり、移動がしづらいこの時期だからこそダンスで繋がり、さらにダンスを通じて拠点とする各地の魅力をお届けします！
2021.12.3 からYOUTUBEチャンネル「Yokohama Dance Collection」から配信開始
PROGRAM
8
青空ダンス
海のみえる屋外広場で繰り広げる多彩なダンスパフォーマンス
YDC2020 んまつーポス『THE INCH-HIGH SAMURAI』 Photo：Sugawara Kota
んまつーポスからのメッセージ
横浜ダンスコレクションR 2008を機に、宮崎を創作活動の拠点にすると決めて13年。その間に、その決心が揺るがなかったかと言うと、実は毎年、桜が咲き始める3月になると、誰かが、もう宮崎でなくてもいいねと言い出します。すると他の誰かが、地方で創作活動するメリットを一つ、二つと挙げていき、それが7つぐらいになると、そうだよね、んまつーポスは宮崎、んまつーポスが宮崎、んまつーポスの宮崎！となります。そしてみんなで広すぎる空を見ます。2019年3月に専用劇場「国際こども・せいねん劇場みやざき」がオープンしてからもこの繰り返し。
きっと、地方を創作活動の拠点にすることを選んだ伊東さんと京極さん、宝栄さん、川村さん、そして国は違っても長内さんもいろいろなことを思いながら、迷いながら、そして笑いながら広い空を見上げているに違いありません。
んまつーポス
Photo：ryoichi kojima
2006年、「んまつーポス」（Namstrops）結成。逆さにこだわったダンスカンパニー。「逆さから物事を考えることで新たな価値を創造する」実践的研究を展開。だからカンパニーの名前もスポーツマンの逆さ読み。これまでにアジアの国・都市はもとよりアメリカ、エストニア、ルーマニア、ドイツ、クロアチア等（15カ国40都市）で作品を上演。また国内では、金沢21世紀美術館や東京都美術館など全国各地の現代美術館に「体育」（からだを育む思想）を展示するという、本カンパニーならではの実験的上演活動を展開中。これらアートによる「誰一人取り残さない世界」（SDGs）の実現を図る活動の再現性が評価され、「KIDS DESIGN AWARD」5年連続受賞。また、“公立ではない公共”のコンテンポラリーダンス専用劇場の可能性を拓くことを目的に、2019年3月に、日中は保育園の子どもたちの体育館、週末と夜はコンテンポラリーダンスを上演する劇場という二つの機能をもつ「透明体育館きらきら／国際こども・せいねん劇場みやざき」（CandYシアター）を宮崎市内にオープン。
http://www.odosupo.com/nmatu-posutop.html
伊東歌織
ダンサー／振付家／東京デスロック所属。
揺るぎない枠組み、動きの反復の中で、身体と思考がいかにはみ出してゆくか？
それらがダンサー／観客の個々の「感情」や「物語」をどのように引き出してゆくのかに興味があり、創作活動を続けている。主な作品発表に「四角形のゆううつ」(YDC2016 コンペティションⅠ) 、「RunsMoon」(2017)、「三つの窓」(2020)、「Waku」(YDC2021 Master class for Choreographer Work in Progress)などがある。2017年以降、拠点を東京から兵庫県神河町に移したことで、活動内容は公演発表よりも「ダンサーとの対話」を軸とした場創りへと興味が移行している。
https://ito-kaori.net
京極朋彦
ダンサー/振付家。
京極朋彦ダンス企画主宰。京都造形芸術大学卒業後、国内外の様々な振付家作品にダンサーとして出演。
平成27年度文化庁新進芸術家海外派遣事業研修員としてウィーンにて研修。
自身が振付、出演するソロダンス『カイロー』は2010年初演から今までに5か国11都市で上演。国際共同制作多数。2014年より発達障がい児のための運動療育スタジオの療育者として現在も活動を継続。2017年より兵庫県の過疎地域に移住し、地域の幼稚園や高校の非常勤講師をしながら、地域と芸術、価値観と世代を繋ぐ創作活動を展開。2019年、ダンサー・振付家の京極（伊東）歌織と共に「京極WORKS」を立ち上げ、ダンスの経験を活かして、子どもからお年寄りまで幅広い世代の心身の健康維持活動を行っている。発達支援教育士、タイ古式ヨガ ルーシーダットンインストラクター資格保持。
https://kyogokuworks.com/
長内裕美
Photo：Virginie Moly
2010年横浜ダンスコレクションRにてフランス大使館賞、MASDANZA-EU賞を受賞し、フランスのパリとアンジェ国立振付センターにてレジデンス、作品制作・発表。
平成24年度文化庁新進芸術家制度を受け、ハンガリーのブダペストにて1年間Ferenc Fehérの元で研修、ハンガリー国内にてツアーを行う。
平成27年度ポーラ美術振興財団研修員、ベルギーのダンスカンパニーfieldworksにて研修。観客とパフォーマーの境界を曖昧にした観客参加型の作品「Hidden Sense」を制作・発表。
以降6年間ブリュッセルを拠点に自身のプロジェクトを行い、またダンサーとしても活動をする。2019年の出産を機に、自然と近い生活に必然性を感じ、2021年10月に南フランスのVallon-Pont-d’Arcに移住する。
これまでの人とのつながり、これからの新しい出会いに期待して、「何が私の、そして他者の感覚を変えることができるのか」という問いのもとに、ジャンル・国籍を超えたアーティストたちと刺激されあいながら、これからも身体表現を続けていきたい。
https://yumiosanai.art/
川村美紀子
Photo：Etsuko Suzuki
1990年生まれ。16歳からダンスを始め、2011年より国内外で作品上演を重ねている。「どこからかの惑星から落下してきたようなダンス界のアンファン・テリブル」(Dance New Air 2014/石井達朗氏)とも紹介されるその活動は、劇場にとどまらず屋外やライブイベントでのパフォーマンス、映像・音楽制作、アクセサリー製作など多彩に展開。日本女子体育大学 舞踊学専攻卒。2013-16年度(公財)セゾン文化財団ジュニア・フェロー。2014年初演『インナーマミー』で、トヨタ コレオグラフィーアワード 2014「次代を担う振付家賞」及び「オーディエンス賞」、横浜ダンスコレクションEX2015「審査員賞」及び「若手振付家のための在日フランス大使館賞」受賞後、渡仏。フランス国立ダンスセンター・CCN/Rを拠点にパリ、リヨン、グルノーブル、マルセイユ、ル・アーブルにて半年間のレジデンスを行い「地獄に咲く花 (LA FLEUR ÉCLÔT EN ENFER)」を発表。2019年より南房総へ移住。
http://kawamuramikiko.com
宝栄美希
ダンサー/振付家/能美市観光大使
石川県能美市出身。2歳より清水舞踊スタジオにてモダンバレエを習う。日本女子体育大学卒業、舞踊学修了。在学中よりダンサーとして様々な振付家の作品に出演し、学外での公演および国外ツアーなどで経験を積む。2007年よりダンス作品の制作活動を始め、2008年横浜ダンスコンペティションで受賞後、振付家としても活動を始める。ラバンセンター( 英) 在学中はイギリス・ドイツ・ベルギーなどでプロジェクトに参加し、コンテンポラリーダンスやフィジカルシアター、パフォーミングアーツの舞台に出演。2010 年より東京に拠点を置きながらダンサー兼振付家として活動。国内地方都市でのフェスティバルにも多く参加し、東北大震災以降は被災地復興支援事業にも積極的に参加する。2014 年文化庁在外研修( ポルトガル) での経験をもとに地元石川県でのダンスフェスティバルを起案し、2015年より継続して事業を開催して来た。2016 年に石川県に拠点を移し、講師として生徒の指導に当たりつつ、ダンサーとして県外および海外でのプロジェクトへも積極的に参加。また県内でも振付家として市民を巻き込んだパフォーマンスや、障がい者とのダンス作品制作などに取り組んでいる。ふるさと能美市のアーティストと共同で制作したKageMaiは台湾に招聘された。また近年では、名古屋高島屋のCF への振付/ 出演、あおぞら薬局のCM 振付など、多方面で実力を発揮している。2008年ダンコレ出場/審査員賞・MASDANZA賞受賞、2019年コンペティションⅠ本戦出場。
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